「TikTok採用」とは、SNSのひとつであるTikTokに動画を投稿することにより、企業の認知や求職者からの応募につなげようとする採用手法のことを言います。TikTokは動画に特化したSNSであり、その内容はエンタメ色が濃いものとなります。一見、採用には関係なさそうな内容だったとしても、その企業自体に興味を持つことによって採用につながる場合もあります。
では、ここでさまざまなSNSの月間アクティブユーザー数について見てみることにしましょう。
SNS名称 | 日本国内 アクティブユーザー数(MAU) |
世界 アクティブユーザー数(MAU) |
---|---|---|
LINE | 9,500万 | 1億9,900万 |
YouTube | 7,000万 | 20億 |
X(Twitter) | 4,500万 | 3億3,300万 |
3,300万 | 10億 | |
2,600万 | 30億7,000万 | |
TikTok | 1,700万 | 10億 |
TikTokの特徴として、ファッションやコスメ、グルメ、音楽に関するトレンドの発信が行われたり誕生する場としても盛り上がっている点が挙げられます。今後はSNSの中心となる存在と考えられるため、10〜20代ユーザーの採用を行う場合に向いているといえるでしょう。
TikTokは短尺動画の投稿アプリで、全世界で10億ユーザーを突破した人気サービスです。日本ではユーザーの半数以上が10代・20代のいわゆる「Z世代」で、TikTokから爆発的な流行となったワードや楽曲が近年メディアを席巻しています。利用者の割合は、20代:20.4%、30代:12.6%、女性:13.6% 男性:11.3%となっています。
TikTokのアプリ内には動画編集テンプレートやBGMがあらかじめ用意されており、だれでも気軽に動画作成できるのが特徴。YouTubeやInstagramとは異なり、ユーザーの趣味や好みをAIが分析して、おすすめの動画を次々と自動再生する強力なレコメンド機能があります。
※利用者数の参照元1:総務省「令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」
(https://www.soumu.go.jp/main_content/000708015.pdf)
※利用者数の参照元2:TikTok公式サイト(ニュース 2021年9月27日)
(https://newsroom.tiktok.com/ja-jp/1-billion-people-on-tiktok-thank-you)
TikTokでは、ショートムービーならではのテンポのよさ、軽快さをアピールしやすいツールです。明るい職場の雰囲気を動画投稿することで、新たなファンの醸成にもつなげましょう。堅い会社紹介のムービーはTikTokの文化に馴染まず、社員同士の和気あいあいとしたやりとりや、普段は見られない現場の裏側、ベテランのあっと驚くような職人技など、楽しく意外性のある内容が好まれます。
知名度が低く、求職者に存在を知ってほしいという会社はもちろん、これまでの企業イメージを一掃してリブランディングを狙いたい会社にもおすすめです。
実際にTikTokの運営を始めようと考える場合には、やみくもに始めるのではなく、ポイントを押さえておくことが大切です。そこでここでは、TikTokで採用動画を成功させるためのポイントについてご紹介していきます。
TikTokで投稿する場合には、トレンドを意識した投稿を行うことがポイントのひとつです。そのためにも日ごろから積極的にトレンドとなっている動画を確認することにより、今流行っている音楽や投稿についてチェックし、参考にすると良いでしょう。
また、求職者に自社を覚えてもらうには、自社アカウントならではの要素についてもアピールすると効果的であるといえます。すなわち、トレンドに独自性を組み合わせた投稿を行うようにすると、たくさんの人の目に止まることが期待できます。
一般的には、会社に対しては硬いイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。そのような中で、たとえば真面目そうな従業員が全力でダンスをしているなど、ギャップを感じられる内容の動画を作成することにより注目を集められるといえます。
TikTokで投稿を行う上で大切なことは、ユーザーに認知してもらい、興味を持ってもらうことです。採用活動でTikTokを活用する場合には、業務内容の説明を行ったり、会社のビジョンについて説明をしたくなりますが、そのような内容については導線を貼ってリンク先で説明することで対応ができます。
以上から、ユーザーが楽しんで視聴できる企画を意識することがおすすめです。
誰か一部の社員のみがTikTokに関わるのではなく、できるだけ多くの社員を巻き込むと良いでしょう。社員が一丸となって動画の制作に楽しく取り組んでいれば、良い雰囲気の会社であると認識してもらえるでしょう。
また年齢も問わず、若手社員からベテラン社員まで、一緒に動画制作に取り組めるような企画を考えることがおすすめです。このように、多くの社員が動画に登場すれば、企業のイメージを膨らませることができるでしょう。
TikTokの投稿を行う際には、採用に関係するハッシュタグを入れることがおすすめです。このことにより、検索による流入も期待できます。
たとえば、「#企業」「#採用」「#会社紹介」「#社員紹介」「#転職」などのハッシュタグが考えられます。また、1つの投稿におけるハッシュタグの個数は3〜4つがおすすめ。ハッシュタグをつけすぎると、動画にかぶる形で表示されてしまうため注意が必要です。
引用元:株式会社BEEM公式アカウント(https://www.tiktok.com/@beem_official)
株式会社BEEMは、マーケティングや映像制作を主に行っている企業です。その中では、TikTokの運用や動画広告に加えて、動画制作スクールなどを手がけています。同社が運営しているTikTokでは、同社で働いているさまざまな社員を巻き込んだ動画が多く投稿されていることに加えて、トレンドの要素も盛り込んでいる点が特徴。ユーモアや楽しい雰囲気が感じられる動画がさまざまな人の関心を集めていることで、採用実績にも繋げられています。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:株式会社リンクロノヴァ公式アカウント(https://www.tiktok.com/@lincronova?lang=ja-JP%EF%BC%89)
2020年3月に宮城県仙台市で創業されたリンクロノヴァ。同社の「ながの社長」は、料理動画を積極的にTikTokに投稿することにより、1万人以上のフォロワーを獲得しています。また、TikTokと合わせてYoutubeの運営も行っているといったように、複数のSNSを活用。求人情報について投稿を行った際には、まだ募集しているか、といった質問が多く寄せられたとのこと。結果的に採用活動の成功に繋げられています。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:三陽工業株式会社公式アカウント(https://www.tiktok.com/@sanyoukougyou)
製造業に加えて、製造派遣事業を主に手がけている三陽工業株式会社の事例です。こちらのアカウントでは、中高年の2人の社員がさまざまな謎解きやクイズにチャレンジしていく、という構成になっています。
この2人は実は重要なポストに就いている人物なのですが、親しみやすさをうまくアピールできる内容となっていることに加え、「こんな会社で働いたい」と思わせるような動画の内容となっている点もポイントといえるでしょう。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:三洋商事株式会社(社長とゆかいな仲間たち)公式アカウント(https://www.tiktok.com/@sanyosyoji)
リサイクルや産業廃棄物の収集運搬および処理を行っている企業です。同社でもTikTokの運用を行っており、社員の日常をイメージした動画を多く投稿しています。その中には、ユーモアを取り入れたものが多い点も特徴のひとつといえるでしょう。
また、同社の社長が社員を巻き込みながら楽しく日常を送っていく、といった構成の動画も多く投稿されることから、「理想の上司像」をイメージしやすい内容となっている点もポイントといえます。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:三和交通株式会社公式アカウント(https://www.tiktok.com/@sanwakotsu)
全国で旅客運送業を手がけている三和交通は、社員によるダンス動画をTikTokに投稿することによって話題を集めました。さまざまな人が一生懸命にダンスに取り組んでいる姿が話題を呼んだ結果、「TikTok2021上半期トレンド」のクリエイター部門にノミネートされています。
同社では、もともと若年層の採用を増加させるためのプロモーション手段としてTikTokを導入しており、採用コストを抑えつつ多くの人材を採用することに繋げられています。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:引用元:ANA公式アカウント(https://www.tiktok.com/@ana_allnipponairways)
全日空(ANA)では、TikTokを会社のブランドアカウントとして運営するとともに、採用アカウントとしても活用しています。こちらのアカウントでは、社員が企画を行い、実際に動画に登場することによってさまざまな人にとって親近感が湧く内容となっている点が特徴となっています。
また、普段飛行機に乗る際には接する機会がない業務に従事する人も動画で紹介されるなど、興味が引かれる内容も多数あります。また、それぞれの職種の制服を紹介するなど、カジュアルな内容の投稿も行っています。
※参照元:京栄コンサルティング公式サイト(https://kyoei-consulting.com/column/saiyo-tiktok/#index_id12/)
引用元:大京警備保障株式会社公式アカウント(https://www.tiktok.com/@dkykeibi_tokyo)
大京警備保障株式会社は、警備業を手がけている企業ですが、こちらの企業でもTikTokを活用しています。同社のアカウントの特徴は、たとえば社長や部長など、重要な役職の人がユーモアを感じられる動画を投稿している点です。 動画を見た人が「こんな面白い上司がいるといいな」と思えるような動画をたくさん投稿していることから、数多くのユーザーの目を引く内容となっています。
中には、直接求人募集の動画を投稿しているものもあります。このように、同社のTikTokでは積極的に採用活動を行い、実績につなげています。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:トゥモローゲート株式会社(ブラックな社長 西崎康平)公式アカウント(https://www.tiktok.com/@koheinishizaki?lang=ja-JP)
企業ブランディングやデザインを扱っているトゥモローゲート株式会社。こちらの企業のTikTokアカウントでは、社長自らがさまざまなノウハウを語る動画を投稿しています。その内容は多岐にわたっている点が特徴。中には就職活動の対策やタスク管理のコツといったような内容もあり、フォロワー数を伸ばしています。
このように、たくさんの人が仕事を行う上で悩んでしまうような部分を解決する動画になっていることが、フォロワー数を増加させることができた理由のひとつと考えられます。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:冒険社プラコレ公式アカウント(https://www.tiktok.com/@placole_inc)
オリジナルドレスの販売等を行っている企業であるプラコレでは、TikTokだけでも4種類のアカウントの運用を行っています。その中のひとつである広報アカウントでは、従業員が登場する内容となっており、若手社員が働く様子などを投稿。動画を見ることにより、実際に自分が就職したときの働く姿をイメージできます。
また、コメントで丁寧なコミュニケーションを行っている点もポイント。ユーザが抱いている不安を取り除くことにつながっています。
※参照元:京栄コンサルティング公式サイト(https://kyoei-consulting.com/column/saiyo-tiktok/#index_id12/)
引用元:焼鳥どん(焼鳥どん日垣兄弟)公式アカウント(https://www.tiktok.com/@higakiyakitori)
炭火焼き串や鳥料理などを提供している焼鳥どん。都内で3つの店舗を展開している企業ですが、同社でもTikTokの運用を行っています。その内容は「飲食店あるある」となっており、多くの人から人気を集めています。
こちらの動画の特徴は、最終的には笑いにつなげる点。非常にクオリティの高い動画となっていることから、店舗の売上アップはもちろん、採用人数のアップにも寄与している点も注目しておきたいポイントです。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:ライソン株式会社公式アカウント(https://www.tiktok.com/@lithon_corp?lang=ja-JP)
家電やオーディオ、アウトドア製品の企画や販売を手がけているライソン株式会社の事例を紹介します。同社では、TikTokアカウントで料理動画を積極的に投稿することにより、多くの人の関心を集めています。
同社が投稿している動画は、社員同士がコミュニケーションを取りながら料理を作るという構成になっています。そのため、社内の雰囲気などを感じることができ、採用活動の成功にもつなげられています。
※参照元:epace公式サイト(https://e-pace.co.jp/column/tiktoksaiyou/)
引用元:ロート製薬株式会社公式アカウント(https://www.tiktok.com/@rohtotiktok)
老舗製薬企業であるロート製薬でも、TikTokの公式アカウントを運用しています。こちらのアカウントは採用アカウントではないものの、ユーザー目線での対応が特徴であり参考にしたいアカウントとなっています。
たとえば、ユーザーから寄せられたコメントに丁寧に対応しているなど、コミュニケーションの場としてTikTokのアカウントを運営している点や、ユーザーが知りたいと感じる内容のコンテンツ設計などが行われている点はぜひ参考にしたいところです。
※参照元:京栄コンサルティング公式サイト(https://kyoei-consulting.com/column/saiyo-tiktok/#index_id12/)
このサイトで取り上げているSNS運用代行サービス(会社)の中で、TikTokの運用に対応しているサービス(会社)は以下となります。
TikTokを採用に活用している企業はまだ少なく、競合他社との差別化をはかりやすいサービスです。それだけに、必勝法といえるノウハウもまだ十分に確立されていません。会社ごとに異なるブランドイメージや採用ターゲットを抱えながら、各社が試行錯誤している段階と言えるでしょう。もし、自社もTikTokを活用した採用に取り組みたい!と考えている場合には、SNS運用のコンサルティングができる会社と手を組むことをおすすめします。
SNSの運用代行サービス(会社)を選ぶ際は、TikTokに対応しているか否かだけでなく、あくまでも自社が採用で抱えている課題が解決できるかを見極めることが大切です。
TOPページでは、実績ある運用代行サービス(会社)を課題ごとに紹介しています。
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SNSの活用を行うにあたってはそのSNSの仕様やアルゴリズムなど、さまざまな知識・ノウハウを駆使した戦略が必要となります。そのためSNS採用を検討される場合は、ここで紹介しているような実績を参考にしながら実力あるパートナーを選ぶようにましょう。
SNS運用は採用活動にとって有効ですが、現状、採用に関して何等かの悩みを抱えている企業は多いはずです。
そこで、今ある課題やお悩みを解決できる「採用」のためのSNS運用代行サービスを紹介します。
採用ブランディングに特化したチームが緻密にペルソナ分析&ターゲットに響く独自性ある記事を作成。社風に合致した人材獲得実績が豊富。
2009年からSNSマーケティングを開始し企業アカウントの運用代行は500社超の実績とノウハウを持つ。採用分野にも対応。
FacebookなどのSNS運用代行が低価格からスタートできる。運用サポートだけのリーズナブルなプランもあり。
※選定条件
2022年1月5日時点で「SNS 採用」「SNS 採用 代行」でGoogle検索した際に上位50位までに表示されるサービス(企業)、または「企業名 SNS 代行」で月間検索数20以上のサービス(企業)名から採用分野に特化、または採用分野にも対応しているサービス(企業)を抽出。公式サイトから読み取れるサービス内容から、ニーズに合うサービス(表内「このサービス(企業)をおすすめする理由」参照)を選出しています。