「Instagram採用」とは、SNSのひとつであるInstagramを通じて行う採用活動のことを指しています。写真や動画を使用して、会社の社風やオフィスの様子、在籍している社員の人柄などを伝えることによって、自社の認知度向上を目指せるとともに、求職者とのミスマッチを防止することに繋げられるメリットがあります。
Instagramの利用者は10代から30代が中心であるため、新卒の採用や若手人材の採用を行いたい場合に向いている方法であるといえます。
下記は、主要なSNSの月間アクティブユーザー数をまとめたものです。
SNS名称 | 日本国内 アクティブユーザー数(MAU) |
世界 アクティブユーザー数(MAU) |
---|---|---|
LINE | 9,500万 | 1億9,900万 |
YouTube | 7,000万 | 20億 |
X(Twitter) | 4,500万 | 3億3,300万 |
3,300万 | 10億 | |
2,600万 | 30億7,000万 | |
TikTok | 1,700万 | 10億 |
Instagramの特徴として、写真や映像を使って社風や社員の人柄の訴求が行える点が挙げられます。この点は、学生が求める情報とマッチしているため、将来自社に就職を希望する方へのエンゲージメント(=興味や愛着)を高めることに有効であるといえるでしょう。
Instagramは、写真や動画をシェアできる無料SNSです。ユーザーのうち半数以上が10~20代で、20代:64% 30代:48.6%。女性:43.8% 男性:31.9%となっています。ビジュアル的な訴求力のある、いわゆる「映える」投稿が人気を集めており、投稿する写真や動画に「#(ハッシュタグ)」をつけることで、同じキーワードに関心を持つユーザーが流入しやすいという特徴があります。
※利用者数の参照元:総務省「令和元年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要」
(https://www.soumu.go.jp/main_content/000708015.pdf)
Instagramを採用に活用する際には、日常のオフィスや社内イベントの様子がわかる投稿を意識しましょう。求職者にとって、職場の風土や働いている人たちの雰囲気は関心の高い事柄です。社員の表情や声を、短いインタビュー動画で伝えるのも効果的。入社後をイメージしやすくなりミスマッチの低減に役立ちます。
また、24時間で投稿が消える「ストーリーズ」の機能を活用することで、エンゲージメントの高いユーザーに向けたコンテンツづくりも可能です。
ここで、Instagram採用を導入する場合に知っておきたい「成功法則」について紹介します。どう運用して良いのかわからない、Instagramの運用を始めて行うなどの場合には、ぜひ参考にしてみてください。
より良い採用活動につなげるには、まず「ターゲットの明確化」が大切です。ここが曖昧なままだと、やみくもに情報を発信してしまうことになるため、求職者まで情報を届けられない可能性があります。
以上の点から、「自社で採用したい人材」についてイメージすることにより、発信する情報やハッシュタグに加えて、どのくらいの時間帯に投稿を行えば良いのか、といった点が明確になり、訴求効果を高められます。また、ターゲットを考える上では、現在社内で活躍している従業員や、現場で働いている従業員の意見を参考にすることで、よりはっきりとしたターゲットの設定が可能となるでしょう。
Instagram採用のコツのひとつに、「投稿し続けること」があります。そのため、まずは投稿頻度についてあらかじめ決めておきましょう。例えば、「何か話題があった時には投稿する」「手が空いたタイミングで投稿する」のような形で始めてしまった場合には、業務の中で優先度が下がってしまうため、いずれ更新をしなくなる可能性が高いといえます。そこで、週2回程度の更新する曜日を決めておくと良いでしょう。
ただし、本格的なInstagram運用には手間がかかってきますので、投稿や返信時のルールをある程度決めることにより、一定の質を保てるようにしておくのもポイントといえます。
求職者は、その会社の「リアルな情報」を求めています。例えば、社風や在籍社員の人柄など、テキストによる紹介文だけでは分かりにくい情報などは需要が高いといえるでしょう。
そのため、社員紹介やオフィスの様子、普段の仕事風景、社内イベントの様子など、会社の雰囲気が伝わる投稿を行うことがおすすめです。この時、会社が伝えたい情報だけを伝えるのではなく、求職者はどのような情報を求めているのかを考えた投稿も大切です。また、「よく見せよう」と普段と違う姿を投稿してしまうと、ミスマッチにつながってしまう可能性もありますので注意してください。
InstagramをはじめとするSNS運用においては、継続的な更新も重要なポイントです。はじめのうちは、なかなか反響が得られない場合もあるかもしれません。しかしそこで放置してしまうと、求職者が求めている情報を発信できないため、採用活動に消極的な会社であるなどマイナスイメージを持たれてしまうことがあります。この点から、例えば週2回程度の投稿など無理のない範囲で運用していきましょう。
また、どうしても定期的な更新が難しい場合には、Instagramの運用サービスを利用するのも選択肢のひとつといえます。
Instagram採用を行う際には、「ハッシュタグ(#)」の活用も大切です。ハッシュタグは、キャプションの下に打ち込まれている「#○○」という形のタグです。投稿に付けられているハッシュタグを使った検索も可能であることから、より多くの人に投稿を見てもらうためにもしっかりと活用したいところです。
1つの投稿につき30個までハッシュタグをつけられますので、投稿内容に関係するハッシュタグを少なくとも10個以上つけるように意識しましょう。採用に関する投稿であれば「#採用情報 」「#中途採用 」「#新卒採用 」などの形で関連するハッシュタグを並べていきます。また、複数ハッシュタグをつける場合には、キーワードの後ろに半角スペースを入れておきましょう。
Instagramでは、「写真」「動画(リール)」「ストーリーズ」「ライブ」の4種類のコンテンツの投稿ができます。例えば写真のコンテンツだけを投稿するのではなく、動画を使うことでいつもとは異なる雰囲気の投稿を行えます。
どうしても写真のみ、動画のみのようにコンテンツの種類が偏りがちになってしまうかもしれませんが、さまざまなコンテンツを組み合わせながら投稿を作成していくようにしましょう。
Instagramの運用を行っていくにあたっては、競合他社の投稿もチェックしましょう。フォロワー数やいいね・コメント数や投稿内容を分析し、自社のアカウントと比較を行うことによって、運用方法のヒントが見つかる可能性もあり、競合他社の分析は自社にとってもさまざまなメリットがあるといえます。
ただし、自社が行っていない内容を全て取り入れるのではなく、自社のフォロワーがどのような特性を持っているのかなどを踏まえた上で、アイデアを取り入れるようにすることがおすすめです。
「CTA」とは、「Call-To-Action」の略であり、「行動喚起」と訳されます。利用しているユーザーに次の行動を取ってもらうために設置しているものを指します。Instagram採用の場合には、例えば「お問い合わせ」や「詳しくはこちら」「参加する」「申し込む」などのCTAと組み合わせて投稿を行っていくことにより、クリック率のアップが期待できるといえます。
Instagramの運用がうまく進められているかどうかを確認するためにも、インサイトのデータを継続的に管理していくことも大切です。インサイトとは、Instagramにより提供されている分析ツールのことで、自社アカウントのいいね数やコメント数、リーチやエンゲージメントを確認できます。
インサイトはInstagramのアカウントを持っていれば誰もが無料で使用可能です(ただし、インサイトの表示にはプロアカウントへの切り替えが必要)。インサイトの管理により、運用がうまくいっているのか、また効果があった投稿やコンテンツはどれなのかなども把握できるため、今後の投稿に活かせます。
引用元:日研トータルソーシング コンストラクション新卒採用【公式】(https://www.instagram.com/nikken_construction/)
運用代行サービス…エアリク(株式会社リソースクリエイション)
求人情報だけでは伝わりづらい会社の雰囲気を伝えるため、Instagramによる採用活動を開始。アカウント運用を開始してからフォロワー数も順調に伸びており、学生からDMでの問い合わせや、「会社の雰囲気がわかって良かった」「面接する人が事前にわかって安心した」という内定者の声もあり、反響は上々。企業SNSの運用は未経験だったが、画像加工や文章作成を代行してくれるエアリクのおかげで、満足できる効果を得ている。
※参照元:エアリク公式サイト(https://sns-agency.rc-group.co.jp/case/case.php?id=2)
引用元:引用元:Social Media Lab公式HP(https://gaiax-socialmedialab.jp/jp-zwilling/)
代行会社…Social Media Lab
国内外のキッチンブランド製品の生産や輸入、販売を手掛ける同社。商材ごとに異なるターゲットに向けたSNS運用を行い、コアファンを増やしてきた一方で、投稿管理などの効率化が課題となっていた。そこで、SNSのマネジメントや分析、施策を Social Media Labのコンサルタントに依頼。製品の口コミやハッシュタグを分析し、UGCと親和性の高い公式投稿ができるように、日々PDCAを回している。
※参照元:Social Media Lab公式サイト(https://gaiax-socialmedialab.jp/jp-zwilling/)
引用元:Social Media Lab公式HP(https://sns-agency.rc-group.co.jp/data/photo/case/t/279542775.jpg)
運用代行サービス…エアリク(株式会社リソースクリエイション)
人材派遣・人材紹介を手掛けているエヌエス・テック株式会社では、求人広告を活用した採用活動に限界を感じはじめていたことで、エアリクのサービスを利用したInstagram採用の導入を決定しています。その結果、アカウントの運用開始3ヶ月でフォロワーの増加に加え、ターゲットとしている層へのアプローチができている点を実感しているとのこと。今後は、動画投稿も取り入れることにより、採用のブランディングに注力していく予定となっています。
※参照元:エアリク公式サイト(https://sns-agency.rc-group.co.jp/case/case.php?id=4)
引用元:サイバーエージェント新卒採用【公式】(https://www.instagram.com/ca_recruit_info/)
多彩な事業を手がけているサイバーエージェントによる、Instagram採用の事例です。こちらのアカウントでは、事業部の紹介や社員の1日に密着するなど、動画コンテンツが多めとなっている点が特徴です。また、内定者の対談動画なども掲載するなど、今後採用試験を受けたいと考えた方の参考となる動画が掲載されています。
コンテンツ内容はスマートフォンでの撮影が多め。それぞれのコンテンツはそれほど手間がかからないものとなっているため、他の企業も参考にしやすいでしょう。
※参照元:hypex公式サイト(https://hypex.jp/articles/instagram_saiyo_is)
引用元:JALスカイ採用(https://www.instagram.com/jalsky_saiyo/)
日本を代表する航空会社のひとつであるJALのInstagramには、採用募集に関する情報のほか、社員インタビューや社員の1日など、求職者が気になる情報が数多く掲載されている点が特徴です。
また、求人サイトに掲載しきれない情報もInstagramに掲載している点も特徴のひとつ。「Instagramでしか見れない情報がある」という点により、Instagramアカウントとの価値を高めているといって良いでしょう。現役の社員が高い頻度で登場する点も、ポイントのひとつです。
※参照元:ONE公式サイト(https://one-group.jp/humanresource/use/instagram_recruit_example.html)
引用元:第一生命 新卒採用(https://www.instagram.com/dai_ichi_life_recruit/)
第一生命保険もInstagramを採用に活用している企業のひとつです。同社のアカウントでは、内定者のインタビュー動画をはじめとする投稿が多数投稿されています。そのほかにも、就活生が思わず注目してしまう「サラリーマン川柳」などの投稿がある点も注目したいところです。
※参照元:火燵公式サイト(https://kotatsu.info/2021-07-08-instagram-recruit/)
このサイトで取り上げているSNS運用代行サービス(会社)の中で、Instagram の運用に対応しているサービス(会社)は以下となります。
Instagramは、視覚的アピールに優れた手軽なSNSです。投稿方法も簡単なので、これまでSNSを運用したことがない企業でも始めやすいツールと言えます。手軽にできる分、ユーザーを惹きつけるコンテンツ作成や継続的な運用にはアイディアや人員が必要。すべて自社内でまかなうのが難しい場合、SNS運用を代行してくれるサービスを利用するのもおすすめです。
SNSの運用代行サービス(会社)を選ぶ際は、Instagramに対応しているか否かだけでなく、あくまでも自社が採用で抱えている課題が解決できるかを見極めることが大切です。
TOPページでは、実績ある運用代行サービス(会社)を課題ごとに紹介しています。
他のSNSについてはこちらをチェック
SNSの活用を行うにあたってはそのSNSの仕様やアルゴリズムなど、さまざまな知識・ノウハウを駆使した戦略が必要となります。そのためSNS採用を検討される場合は、ここで紹介しているような実績を参考にしながら実力あるパートナーを選ぶようにましょう。
SNS運用は採用活動にとって有効ですが、現状、採用に関して何等かの悩みを抱えている企業は多いはずです。
そこで、今ある課題やお悩みを解決できる「採用」のためのSNS運用代行サービスを紹介します。
引用元:エアリク公式サイト
(https://sns-agency.rc-group.co.jp/)
採用ブランディングに特化したチームが緻密にペルソナ分析&ターゲットに響く独自性ある記事を作成。社風に合致した人材獲得実績が豊富。
引用元:Social Media Lab公式サイト
(https://gaiax-socialmedialab.jp/)
2009年からSNSマーケティングを開始し企業アカウントの運用代行は500社超の実績とノウハウを持つ。採用分野にも対応。
引用元:トラコム公式サイト
(https://www.tracom.co.jp/)
FacebookなどのSNS運用代行が低価格からスタートできる。運用サポートだけのリーズナブルなプランもあり。
※選定条件
2022年1月5日時点で「SNS 採用」「SNS 採用 代行」でGoogle検索した際に上位50位までに表示されるサービス(企業)、または「企業名 SNS 代行」で月間検索数20以上のサービス(企業)名から採用分野に特化、または採用分野にも対応しているサービス(企業)を抽出。公式サイトから読み取れるサービス内容から、ニーズに合うサービス(表内「このサービス(企業)をおすすめする理由」参照)を選出しています。